TOPコラム“違法建築物件”とは?売却することはできるのか?

“違法建築物件”とは?売却することはできるのか?

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不動産を所有していない方であっても、“違法建築物件”という名称は聞いたことがあるでしょう。
ただ、具体的にどのような特徴を持っているのかについて、詳しく知っている方は、それほど多くないかと思います。
今回は、違法建築物件の概要や特徴、売却の際のポイントなどについて解説しましょう。

違法建築物件の概要

読んで字のごとく、建築に関する法律に違反した建物を“違法建築物件”といいます。
日本国内で建物を建築する場合、建築基準法を始め、さまざまな法律のルールを遵守しなければいけません。
ただ、これらのルールを守らずに建てられた建物は、正式な建物とは認められず、是正勧告を受けたり、行政処分が下されたりすることもあります。
また、処分を受けるのは、違法建築物件の持ち主だけではありません。
その物件の設計をした方や、工事を行った業者に関しても、処分を受けることになります。
ちなみに、再建築不可物件の中には、建築時点では合法であった“既存不適格建築物”も含まれるため、“再建築不可物件=違法建築物件”という認識は、厳密には間違っています。

違法建築物件のパターンについて

一口に違法建築物件といっても、なぜそれに該当してしまうのかに関しては、物件ごとに異なります。
具体的には、以下のようなパターンがあります。

・定められた建蔽率を超えている
・容積率の制限を超えている
・斜線制限を守っていない
・防火または耐震構造が法令で定められた基準に達していない
・建築フェイズごとの確認が行われていない

定められた建蔽率を超えている

建蔽率とは、建築面積の敷地面積に対する割合をいいます。
この割合に関しては、エリアによって30~80%で定められているのですが、これをオーバーしてしまうと、建蔽率違反で違法建築物件扱いになってしまいます。

容積率の制限を超えている

容積率とは、建物の延べ面積の敷地面積に対する割合をいいます。
これが制限を超えてしまうことでも、当該物件は違法建築物件となります。
ちなみに、敷地の前面道路幅員が狭い場合、容積率の制限はさらに厳しくなります。
例えば、商業地域で容積率の制限が800%だったとしても、前面道路の幅が4mの場合は、240%しか建築できません。

斜線制限を守っていない

斜線制限とは、道路の採光や通風が確保されるように、道路に面した建物の一定部分の高さを制限するというルールをいいます。
この高さを超えている建物は、採光や通風上、あるいは健康な生活に支障があるとされ、違法建築物件となってしまいます。

防火または耐震構造が法令で定められた基準に達していない

建物を建築する際に遵守しなければいけない法律の1つに、“消防法”があります。
また、消防法では、建築物に必要な防火または耐震構造に関するルールが定められていますが、これをクリアしてない物件は違法建築物件となってしまいます。
例えば、屋根や外壁、内装材が燃えにくい素材となっていない場合などが挙げられます。

建築フェイズごとの確認が行われていない

建物を建てる際には、建築フェイズごとにさまざまな確認を行わなければいけません。
具体的には、建築確認や中間検査、完了検査などです。
これらが行われていなかったり、行ったことを証明できなかったりする場合、どのような違反が隠れているかわからない上に、構造上耐力不足の可能性もあるため、違法建築物件扱いとなります。

違法建築物件売却のポイント

まず、違法建築物件は売却できるのかについてですが、これに関しては可能と言えます。
なぜなら、“違法建築物件を売買してはいけない”という法律は存在しないからです。
ただ、これは“違法建築物件でも売れる”ということには繋がりません。
むしろ、売り出しても買い手がなかなか集まらない可能性の方が高いです。
その理由としては、以下のことが挙げられます。

・告知義務があるから
・ローン審査に通過しにくいから
・指導が入る可能性があるから

告知義務があるから

違法建築物件は、“法的瑕疵”のある物件です。
これは、法的な問題を抱える物件のことをいい、売却時には必ずその旨を買主に告知しなければいけません。
そのため、この時点で買主が離れてしまう可能性は高いです。

ローン審査に通過しにくいから

違法建築物件は、基本的にローン審査に通過しません。
なぜなら、金融機関が担保として預かるには、あまりにもリスクの大きい物件だからです。
よって、買主は必然的に現金で購入しなければいけなくなるため、売主としてはターゲットがかなり絞られます。

指導が入る可能性があるから

違法建築物件に居住していると、行政から使用禁止や移転、除去等の指導や処分が入る可能性があります。
このようなリスクのある状態では、なかなか買い手は見つからないでしょう。

まとめ

ここまで、違法建築物件の特徴について、売却の際のポイントについて見てきましたが、いかがでしたか?
不動産を所有する方の中には、自身の物件が違法建築物件だと気づいていない方もいます。
もし、急に違反していることが判明したら、今後の生活や売却に大きな影響が出るため、相続によって取得した方などは、今一度調べておくことをおすすめします。
再建築不可物件や市街化調整区域についてのご相談は、日翔レジデンシャル株式会社にご相談下さい。
親身になって対応させて頂きます。