“近隣トラブル”が原因の不動産売却におけるポイント
更新日
「買い換えをするから」「高く売却できるタイミングだから」など、不動産売却の理由は人によってそれぞれ異なります。
また、中には“近隣トラブル”に巻き込まれ、こちらを解決することを理由に、やむを得ず売却を選択する方もいます。
今回は、近隣トラブルが原因の不動産売却におけるポイントを解説しましょう。
近隣トラブルの代表例
近隣トラブルと一口にいっても、その種類はさまざまです。
具体的には、以下のようなトラブルに巻き込まれた場合に、不動産売却を決断するケースがよく見られます。
・騒音トラブル
・環境トラブル
・境界トラブル
騒音トラブル
もっとも多い近隣トラブルとしては、“騒音トラブル”が挙げられます。
騒音トラブルといえば、マンションで発生するイメージが強いですが、住宅密集地においては、戸建て物件でも当然発生することはあります。
例えば、以下のようなトラブルです。
・隣家の住人が毎日夜中まで騒いでいる
・ペットの鳴き声が毎晩聞こえる など
騒音は生活に大きな影響を及ぼしますし、人によって騒音と感じる程度は異なるため、トラブルに発展しやすいです。
環境トラブル
近隣トラブルの種類としては、“環境トラブル”も挙げられます。
こちらは、環境を悪くする近隣住民との間で発生するトラブルで、主に以下のようなものが該当します。
・ゴミを分別せずに捨てる近隣住民がいる
・近くにゴミ屋敷があり、景観の悪化や異臭がある など
このような環境トラブルに巻き込まれた場合、居住し続けるのが困難になったり、健康的な被害を受けたりするおそれがあります。
境界トラブル
“境界トラブル”も、よく発生する近隣トラブルの1つです。
例えば、以下のようなトラブルは、隣家との関係性を悪化させ、住みづらくなる原因となります。
・自身の敷地内に、隣家の庭木がはみ出している
・土地の境界に関する認識が隣地と異なっている など
近隣トラブルの有無は買主に伝えるべき？
近隣トラブルが原因で不動産売却を行う場合、こちらの事実は買主に伝えるべきなのでしょうか？
結論をいうと、できる限り伝えるべきです。
不動産売却時には、買主に対し、物件の重要事項を説明しなければいけません。
重要事項には、雨漏りや設備不良といった物理的な欠陥、建物内で発生した自殺・他殺といった事実などが含まれます。
近隣トラブルに関しては、どこまでが重要事項に該当するのか明確にはなっていませんが、売却後に買主とトラブルを起こさないためにも、有無は伝えた方が良いでしょう。
もちろん、買主に“近隣トラブルが発生した不動産”という目で見られると、なかなか売却できなくなる可能性があります。
このような状況に陥った場合は、不動産会社に相談し、どのように売り出せば良いのかアドバイスをもらいましょう。
境界トラブルの場合は“境界確定”を行って売却するべき
隣家との境界トラブルが原因で、不動産を売却しようと考える方は、“境界確定”を行ってから売却するようにしましょう。
境界が曖昧な状態で売却すると、買主は売主と同じように、境界トラブルに巻き込まれる可能性が高く、このような不動産を購入したいと考える買主は極端に減少します。
また、土地家屋調査士や不動産会社を交えながら、隣家の持ち主と境界確定を行うことで、境界トラブルが円満に解決する可能性は高いです。
もし、境界トラブルのみがネックになっている場合は、確定することで不動産売却を回避できる可能性もあります。
転居先で再び近隣トラブルに巻き込まれないための工夫
近隣トラブルが解決せず、やむなく不動産を売却し、新しい住まいに転居する場合は、再び同じようなトラブルに巻き込まれないよう工夫しなければいけません。
例えば、以下のような工夫です。
・物件購入前、複数の異なる時間帯における騒音をチェックする
・物件購入前、売主から近隣トラブルの有無、隣人の属性などについて聞いておく
・防音対策を施す
・物件購入前、ゴミ捨て場の場所を確認し、ゴミの散乱具合をチェックする など
とにかく早く売却したい場合は買い取りを検討しよう
近隣住民との関係悪化、嫌がらせなどに嫌気がさし、少しでも早く不動産を売却したいという方は、買い取り業者への依頼も検討しましょう。
買い取り業者の中には、即時買い取りを行ってくれるところも多く、家具などの残置物が残った状態であっても、早急に買い取ってくれるケースがあります。
ただし、売却条件は一般的な仲介売買より悪くなりがちなため、注意しましょう。
一般的に、買い取りの場合は、仲介売買の6～8割程度の売却価格（買い取り価格）になるケースが多いですが、トラブルの内容によっては、それ以下になることも考えられます。
まとめ
ここまで、近隣トラブルが原因の不動産売却におけるポイントを見てきましたが、いかがでしたでしょうか？
近隣トラブルが発生している場合は、まず解決させることに努めましょう。
それでもなかなか解決しない場合は、精神的な限界が訪れる前に、不動産会社に相談したり、買い取り業者に依頼したりすることも考えるべきです。
再建築不可物件や市街化調整区域についてのご相談は、日翔レジデンシャル株式会社にご相談下さい。
親身になって対応させて頂きます。
