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市街化調整区域が土地活用に向いている理由とは?

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市街化調整区域にある土地は、一般的に「売りにくい」「活用しにくい」というネガティブなイメージが強いです。
もちろん、売却では通常の土地よりも不利かもしれませんが、土地活用に関しては決して不向きではありません。
ここからは、市街化調整区域が土地活用に向いている理由について解説したいと思います。

①ランニングコストが安い

市街化調整区域が土地活用に向いている理由として挙げられるのは、まずランニングコストが安いことです。
市街化調整区域内の土地は、基本的に都市計画税がかかりません。
都市計画税は、都市計画事業や土地区画整理事業に費用に充てることを目的とした税金ですが、市街化調整区域は市街化を抑制する区域とされているため、この税金を市民から集める必要がないのです。
また、市外化調整区域の土地は、市外化区域の土地よりも比較的固定資産税が安い傾向にあります。
なぜなら、制約が多いことが理由で、通常の土地(市外化区域の土地)よりも土地評価額が低くなるからです。
つまり、市外化調整区域で土地活用をすれば、固定資産税と都市計画税の両方を抑えることができ、必然的に利回りをアップさせられるということです。
土地活用をするにあたって、これは非常に嬉しいメリットですね。

②大規模な環境変化が起きにくい

市外化調整区域が土地活用に向いている理由には、大規模な環境変化が起きにくいということも挙げられます。
皆さんは当然ご存知かと思いますが、市外化調整区域では基本的に開発行為、都市施設の整備などが行われません。
したがって、現在の環境を維持し続ける可能性が高いです。
つまり、数年間で大規模な住宅街が出来上がったり、商業施設が多く建ち並んだりすることがないというわけですね。
また、土地活用を成功させるにあたって非常に重要なのは、事前に収益予測を立てることです。
ただ、都市部のように、目まぐるしく街の様相が変化していく環境の場合、より正確な収益予測を立てるのは用意ではありません。
一方、あまり環境変化が起こらない市外化調整区域は、正確な収益を予測しやすく、土地活用の開始後、想定通りかそれに近い利益を得られる可能性が高いです。
そのため、なるべく収入の計算を狂わせたくないという方は、市外化調整区域での土地活用を検討するべきです。

③広い土地が多い

比較的広い土地が多いというところも、市外化調整区域が土地活用に向いている理由の1つです。
もちろん、市外化区域等にも広い土地は存在しますが、開発が進んでいない市街化調整区域の方が、広い土地を活用できる可能性は圧倒的に高いです。
また、狭小地では土地活用の選択肢が限られますが、広い市街化調整区域の土地では、非常に多くの選択肢から選ぶことができます。
当然、建物を建築して行う賃貸経営など、原則不可能なものもありますが、トータルの自由度を考えると、決して市外化区域より劣っているとは言えません。
例えば、墓地として土地を貸し出すような活用方法は、市街化調整区域でなければなかなか実現できないでしょう。

④人口が少なくても利益を上げられる

市街化調整区域は、市外化区域よりも人口が少ないケースが多いです。
また、ある程度規制もあるため、土地活用には不向きなイメージがありますが、市街化調整区域でできる土地活用のほとんどは、人口が少なくても利益を上げられるものです。
例えば、太陽光発電などは、人口が少なくても利益を上げられる土地活用の代表格ですね。
所有する敷地内に太陽光パネルを設置することさえできれば、電力会社に電気を買い取ってもらうことで利益が得られます。
その他でいうと、資材置き場としての活用も、1社の需要があれば利益を上げられるため、あまり人口の少なさを懸念する必要はありません。

⑤イニシャルコストが安い

市外化調整区域が土地活用に向いている理由には、イニシャルコストが安いということも挙げられます。
代表的な土地活用には、やはり賃貸経営などの建物を活用したものが挙げられますが、市街化調整区域内でこれらの土地活用を行うことは原則できません。
また、もし始められたとしても、人口があまり多くない分、集客には苦戦するでしょう。
ただ、これは裏を返せば、市街化調整区域で行う土地活用のほとんどは、建物を建てることなく始められるということになります。
したがって、市街化区域や都市部と比べて、土地活用のイニシャルコストはかなり節約できるでしょう。
もちろん、建築許可を得た上で、高齢者施設などを経営するという場合はこの限りではありませんが、建築を行うケースが極端に少ないのは確かです。

まとめ

ここまでご覧いただいた方は、もうわかっていただいているかと思いますが、市街化調整区域は決して土地活用に向いていない土地ではありません。
さまざまな制約によってそのようなイメージを持たれがちですが、特徴を1つ1つ見ていけば、向いている点はたくさんあります。
したがって、市街化調整区域の土地を所有する方は、まずどのように活用すべきなのかを考えましょう。
再建築不可物件や市街化調整区域についてのご相談は、日翔レジデンシャル株式会社にご相談下さい。
親身になって対応させて頂きます。