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売れやすい市街化調整区域内の土地とそうでない土地

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“市街化調整区域内の土地=売れにくい”というイメージが強いですが、一概にそうとはいえません。
中には、決して売却に不利とは言えない土地も存在します。
今回は、比較的売れやすいとされる市街化調整区域内の土地、そして売れにくいとされる市街化調整区域内の土地の特徴を解説しましょう。

売れやすい土地の特徴は?

まずは、市街化調整区域内でも、比較的売れやすい土地の特徴を見ていきましょう。
もし該当する土地を所有しているのであれば、積極的に売却活動をするべきです。

①許可を得て建築された建物がある土地

市街化調整区域内には、ご存知の通り建て替えに関する規制が存在します。
ただ、すでに許可を得て建築された建物がある場合、買主は購入後、同用途かつ同規模の建物に建て替えることができます。
つまり、買主にとって建て替えが容易であることから、売却に有利な土地になるということですね。
また、“許可を取れば建物が建てられる”といっても、市街化調整区域で新たに開発を得るのは決して容易ではありません。
したがって、すでに許可を得て建築された建物がある土地は、市街化調整区域内でも非常に価値が高い部類に入ります。
ちなみに、市街化調整区域内に許可を得て建っている店舗、工場などは、同業者をターゲットにすればなおさら売却しやすくなるでしょう。

②建築許可を得ることが可能な土地

市街化調整区域内の土地には、建築許可を得ることが可能な土地が存在します。
これは、各市区町村によって定められた開発許可が認められる規定をクリアした土地であり、主に以下のような条件が設定されています。

 市街化調整区域に近いもしくは隣接している
 市街化区域と一体的な日常生活圏を構成している
 約50以上の建築物が連坦している

つまり、現時点で許可を得ていなくても、上記の条件をクリアしている市街化調整区域内の土地であれば、買主が見つかる可能性は高いということですね。

③第一種低層住居専用地域にある土地

今から数十年前、全国の郊外では積極的に住宅開発が行われ、その中には市街化調整区域も含まれていました。
また、このとき住居開発の対象となった市街化調整区域の中には、“第一種低層住居専用地域”に該当するエリアもあります。
第一低層住居専用地域とは、名前の通り、低層住宅の良好な環境を守るための地域であり、住宅とそれに付随する小規模な店舗、事務所などの建築は認められています。
つまり、たとえ市街化調整区域内であっても、第一低層住居専用地域に該当するエリアであれば、買主は一定の建築ができるということです。
したがって、魅力を感じてくれる買主は現れやすいでしょう。

売れにくい土地の特徴は?

では、続いては市街化調整区域の中でも、非常に売るのが難しい土地の特徴を見ていきましょう。

①農地

買主が見つかりにくい市街化調整区域内の土地といえば、なんといっても農地でしょう。
市街化調整区域の土地は、ただでさえさまざまな規制を受けていますが、これが農地になると、農地法における規制も受けてしまいます。
例えば、“農地を売る”という行為自体も、きちんと許可を得なければいけません。
とてもややこしいですね。
また、当然買主となる方は限定されます。
したがって、市街化調整区域で農地を所有しているという方は、今後の売却が険しい道のりとなることを覚悟しておきましょう。

②許可なしで建物が建築されている土地

市街化調整区域は、今でこそ建築許可がいる建物、いらない建物がハッキリしていますが、昔は多少あいまいな部分がありました。
したがって、市街化調整区域内には、許可なしで建築された建物がある土地も少なからず存在します。
また、このような建物があると、買主は再建築をすることができません。
したがって、必然的に敬遠されやすくなってしまいます。
ちなみに、数代に渡って引き継いできたような建物には、許可なしで建てられたものも多いため、知らずに住んでいるという方は注意しましょう。
ただ、その土地があるエリアが市街化調整区域に指定される前に建築された建物は、“許可なしで建築された建物”には該当しませんので、安心してください。

③建築許可を得ることができない土地

先ほど少し解説しましたが、市街化調整区域の中には、建築許可が得られる土地が存在します。
ただ、そのような土地に該当するのはほんの一握りであり、ほとんどの土地は建築許可を得られません。
また、建築許可を得られない土地は、当然宅地として売却するのが難しくなります。
もちろん、資材置き場等として売り出す場合はその限りではありませんが、周辺に資材置き場のニーズがなければ成立しません。

まとめ

ここまで、市街化調整区域内の売れやすい土地、売れにくい土地について解説してきました。
「市街化調整区域内の土地だから、売るのが大変そう…」とネガティブになっている方は、一度自身が所有する土地の特徴をチェックしてみましょう。
売れやすい特徴を持っているにもかかわらず、チェックせずにふさぎ込んでしまうというのが、市街化調整区域の土地売却においては1番もったいないことです。
再建築不可物件や市街化調整区域についてのご相談は、日翔レジデンシャル株式会社にご相談下さい。
親身になって対応させて頂きます。