“旗竿地”とは？～メリット・デメリットについて～
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世の中には、特殊な形状の土地がいくつか存在します。
そのうちの1つが、今回解説する“旗竿地（はたざおち）”です。
今回は、旗竿地のメリットやデメリット、再建築不可物件になってしまう条件などについて解説しますので、所有する方や購入を検討する方はぜひ参考にしてください。
旗竿地の概要
道路に接している路地の部分が細長く、間口から見た奥に広めの敷地がある土地を“旗竿地”といいます。
“敷地延長”や“路地状敷地”とも呼ばれていますね。
土地を上から見たとき、旗のような形になっていることが名前の由来です。
特殊な形状の土地ではありますが、その数は意外と多く、特に都市部では旗竿地に建っている建物を見ることも珍しくありません。
メリットについて
旗竿地には、通常の土地にはないメリットがいくつかあります。
詳しく見てみましょう。
①価格がリーズナブル
旗竿地は、一般的な土地、いわゆる“整形地”よりも安く購入できることが多いです。
なぜなら、旗竿地にはデメリットも多くあるからです。
そのデメリットについては後述します。
②静かに暮らせる
旗竿地は、間口から建物が建つ広い敷地まで少し距離があります。
つまり、接している道路から少し離れたところに建物が建っているため、交通量の多い道に接していても、比較的静かな環境で暮らせるでしょう。
もちろん、通常の土地と比べて外の道路からの話し声なども聞こえにくくなります。
③プライバシーが守られる
旗竿地に建物を建てる場合、奥まっている分外部からの視線は届きにくくなります。
したがって、道路のすぐそばに建物がある場合よりも、ある程度プライバシーは守られるでしょう。
デメリットについて
続いては、旗竿地のデメリットについて見ていきたいと思います。
①日当たり、風通しが悪い
旗竿地の多くは、もともと通常の形だった土地を分割することで形成されていて、周りが建物で囲まれていることも多いです。
したがって、十分な日当たりや風通しが得られない場合があります。
②生活音に気を遣う場合がある
通常の土地とは違い、旗竿地は隣家との距離が近いケースも多いです。
そのため、生活音の問題で近隣トラブルが発生する可能性は、一般的な土地と比べて高いと言えるでしょう。
③建築費用が割高になる
通常の土地であれば、大型の重機などによって行われる工事も、旗竿地ではできないことがあります。
なぜなら、間口から奥の敷地までを重機が通れない可能性が高いからです。
また、重機が使えない分、通常の土地の工事よりも多くの人員が必要となるため、必然的に建築費用は割高になります。
旗竿地が再建築不可物件になってしまう条件
旗竿地は、場合によっては再建築不可物件になってしまうことも考えられます。
そうなってしまうと、売主はなかなか売却できません。
また、買主は1度購入すると、基本的に建て替えはできなくなるため、注意しましょう。
ちなみに、旗竿地が再建築不可物件になってしまう条件には、以下のことが挙げられます。
①間口が狭すぎる
旗竿地は、道路と接している間口が狭く、奥の敷地までの道が路地状になっています。
このとき、道路に接する間口が2m以上あれば良いのですが、これが2m以下だった場合、再建築不可物件となってしまいます。
これは、建築基準法上の“接道義務”を果たしていないことになるからです。
②条例の制限をクリアしていない
各自治体では、建物の建築に関する条例を定めています。
これは、建築基準法とはまったく別のものであり、条例における制限をクリアしていない場合も、旗竿地は再建築不可物件となってしまいます。
例えば、東京都であれば、路地状の敷地が20m以下の場合の間口は2m以上、20m以上の場合の間口は3m以上という制限をクリアしなければいけません。
つまり、奥の敷地に続く路地状の部分が20mある場合、道路に接する間口が2m以上あったとしても再建築はできないということです。
旗竿地売却のポイント
旗竿地を売却したい方は、とにかくまず再建築不可となっていないかを確認しましょう。
また、自治体によっては、接道義務を果たしていなくても再建築できる場合があるため、そちらも併せて調べておくべきです。
ちなみに、買主がなかなか現れない場合は、購入すれば敷地を広げることができる隣家の所有者に相談してみましょう。
旗竿地購入のポイント
購入時も売却時と同じく、まずは路地状部分の長さ、間口の幅をチェックして、再建築不可になっていないかを確認します。
また、その他には、車を停めるスペースが確保できるかどうか、重機は入れるのかどうか、電気や水道の引き込み状況はどうなっているのかなどもチェックしましょう。
まとめ
ここまで、特殊な土地である旗竿地について解説してきましたが、いかがでしたか？
旗竿地は、その特徴から決して多くの方に好まれる土地ではなく、売却は決してスムーズにはいかないでしょう。
また、購入時にチェックするポイントも多いですが、お得であることは事実であるため、使い方次第でお得な買い物となる可能性はあります。
再建築不可物件や市街化調整区域についてのご相談は、日翔レジデンシャル株式会社にご相談下さい。
親身になって対応させて頂きます。
