TOPコラム囲繞地”を良い条件で売却するにはどうすればいい?

囲繞地”を良い条件で売却するにはどうすればいい?

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世の中には、特殊な性質を持つ土地がいくつも存在します。
今回解説する“囲繞地(いにょうち)”にも、通常の土地では考えられない特殊なルールがあります。
また、囲繞地は売却に苦戦する土地だと言われているため、今回は概要と併せて、良い条件で売却するための方法をお教えしましょう。

▼本文:

囲繞地の概要

他の土地に囲まれ、公道に出られない状態になっている土地を“袋地”といいます。
このとき、袋地を取り囲んでいる土地が“囲繞地”です。
また、囲繞地を所有する方の中には、袋地の持ち主が敷地内を“通路”として利用しているという方もいるでしょう。
これは、袋地の持ち主が、公道に出るために囲繞地を通行する権利である“囲繞地通行権”を行使しているからです。
ちなみに、囲繞地自体は再建築不可物件ではありませんが、袋地の持ち主が頻繁に敷地内を通行することが予想されるため、囲繞地を売り出しても魅力を感じてくれる方は決して多くありません。
これが、囲繞地の売却に苦戦しやすい理由です。
袋地の持ち主に権利があるとはいえ、敷地内はプライベートな空間ですから、できれば頻繁に通行してもらいたくないですよね。
実際、防犯などの観点から、「隣人であっても敷地内に足を踏み入れてほしくない」というような理由で、囲繞地の売却を望んでいる方は少なくありません。

囲繞地を良い条件で売却するには?

では、囲繞地を良い条件で売却するには、一体どんな方法を実践すべきなのでしょうか?
早急に、なおかつ高値で売却したいという方は、ぜひ参考にしてください。

①特殊な土地に強い不動産会社に依頼する

囲繞地は、非常に特殊な性質を持った土地です。
したがって、売却実績があまりない不動産会社はもちろん、そもそも売却の仲介や買い取りに対応していない不動産会社も数多くあります。
ですから、まずは囲繞地などの特殊な土地に強い不動産会社を探し、売却の仲介や買い取りを依頼することを考えましょう。
特殊な土地に強い不動産会社とは、具体的に言うと、囲繞地などの売却実績が豊富で、なおかつ実際利用した方の評価が高いような不動産会社を指しています。
このような不動産会社は、必ず囲繞地の売却に苦戦している売主の力になってくれるでしょう。

②袋地を購入してから売却する

先ほども解説したように、囲繞地の売却に苦戦する大きな理由は、袋地の持ち主が敷地内を頻繁に通行すると予想されるからです。
ただ、それはあくまで囲繞地を所有する方が、そのままの形で売却する場合です。
囲繞地が取り囲む袋地を購入すれば、この問題は解決できます。
つまり、袋地と囲繞地をまとめて1つの土地にして、他の住人が敷地内を通行することがない状態にした上で売り出すというわけですね。
こうなると、もはや何のしがらみもない通常の土地であるため、購入希望者は一気に増えるでしょう。
もちろん、袋地の所有者に購入させてほしい旨を伝え、それに納得してもらう必要がありますが、もし成功すれば、かなり良い条件で売却できる可能性があります。

③袋地と共同で売却する

袋地を購入した上で売却するという方法はとても効果的ですが、これにはもちろん購入資金が必要になります。
したがって、もし袋地の購入資金を用意できないのであれば、袋地と共同で売却するという方法も考えてみましょう。
これは、袋地の持ち主と協力し、袋地と囲繞地を1つの土地として売るという方法です。
つまり、袋地が1度囲繞地を所有する方のものになるわけではないということですね。
一見、あまり現実的な方法ではないように感じますが、実際そんなことはありません。
なぜなら、“売却に苦戦する”という点では、囲繞地も袋地も同じであるからです。
袋地の持ち主も、囲繞地を所有する方と同じく、何か効果的な売却方法を考えているケースがあるため、まずは1度相談してみましょう。
また、もしセットでの売却に成功すれば、袋地の売主と囲繞地の売主で売却益を分け合うことになるため、実践するのであれば配分などのルールをしっかり決めておくべきです。

④囲繞地通行料を受け取りたい人に売却する

袋地の持ち主には、囲繞地を通行する権利がありますが、必ずしも無料で通行できるわけではありません。
囲繞地を所有する方に“囲繞地通行料”という金銭を手渡すことで、初めて権利を行使できる場合もあります。
したがって、自身の土地の敷地を自由に通行されてでも、通行料を受け取りたいという方であれば、買い手となってくれるかもしれません。
つまり、“土地を所有するだけで利益を得たい”というような方をターゲットに、売却を進めるのも1つの手だということですね。

まとめ

ここまで、売却に不利だとされる囲繞地を良い条件で売るために、所有者の方が実践すべき方法について解説してきました。
さまざまな方法を見てきましたが、どの方法にも共通して言えることは、やはり囲繞地に強い不動産会社の存在が必要不可欠だということです。
また、そのような不動産会社が力になってくれることで、売却における精神的な不安・負担はかなり軽減されます。
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