TOPコラム再建築不可で行う“貸農園経営”のメリット・デメリット

再建築不可で行う“貸農園経営”のメリット・デメリット

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再建築不可物件で行える土地活用は、一般的な土地と比べて限定的です。
ただ、たとえ建物の建て替えができなくても、工夫すれば立派な収入源に生まれ変わらせることはできます。
今回は、再建築不可物件でも行える土地活用の1つである“貸農園経営”の概要、メリット・デメリットについて解説しましょう。

貸農園経営の概要

所有する土地を農園として貸し出し、賃貸料もしくは利用料によって収入を得るという方法が“貸農園経営”です。
近年、自宅から少し離れた郊外で農園を借り、自家農園を行うという方は増加していて、都内などでもこのような形態の土地活用は多々見られます。
もちろん、農園として貸し出すため、特に建物が必要なわけではなく、たとえ再建築不可物件であっても、整備をすれば十分に実施できる土地活用法です。

再建築不可物件で行う貸農園経営のメリット

再建築不可物件で行う貸農園経営には、主に以下のようなメリットがあります。

・イニシャルコストが少ない
・転用性が高い
・地方の土地でも需要がある

イニシャルコストが少ない

貸農園経営は、非常に少ないイニシャルコストで始められるのが魅力です。
特に、すでに建物が建っていない更地の再建築不可物件であれば、ほぼ現況のままでスタートできます。
また、整備にかける時間も少ないため、思い立ったらすぐに契約者または利用者を募集することが可能です。

転用性が高い

貸農園経営は、他の土地活用と比べて転用性が極めて高いです。
例えば、同じく再建築不可物件でも実施できる土地活用の1つ、太陽光発電と比較してみましょう。
太陽光発電は、建物を必要としないものの、ソーラーパネルを設置しなければ始められません。
よって、他の土地活用に変更したい場合に、大規模な工事をする必要があります。
一方、貸農園経営は前述の通り、ほとんど現況のまま始められる土地活用であるため、転用する際に大きな工事は必要ありません。
つまり、思い通りの経営ができなかった場合でも、比較的容易に軌道修正ができるということです。

地方の土地でも需要がある

貸農園経営には、再建築不可物件で行う土地活用として、非常に優れている点があります。
それが、“地方の土地でも需要がある”という点です。
むしろ、貸農園を契約もしくは利用する方の多くは、「地方でゆっくりと野菜等を栽培したい」と考える方が多いため、地方の方が有利だと言えます。
もちろん、あまりにもアクセス環境が悪い場合などは、集客に苦戦することも考えられますが、ある程度交通インフラが整っているエリアであれば、早めに契約者が見つかる可能性はあります。

再建築不可物件で行う貸農園経営のデメリット

一方、再建築不可物件で行う貸農園経営には以下のようなデメリットもあるため、事前に把握しておきましょう。

・収益性が低い
・手続き、管理の手間がある

収益性が低い

貸農園経営は、お世辞にも収益性が高い土地活用とは言えません。
エリアや土地の規模によって微妙に異なりますが、賃貸料の相場は月5,000~10,000円ほどです。
同じく再建築不可物件で実施できる駐車場経営では、月に数十万円の利益が得られることを考えると、貸農園経営の収入がかなり少ないことがわかります。
収入を増やすためには、再建築不可物件をいくつかの区画に分け、できるだけ多くの契約者に貸し出すことをおすすめします。

手続き、管理の手間がある

農園として再建築不可物件を貸し出す際には、整備の手間やコストがほとんどかかりません。
その代わり、手続きや管理の手間はかかりやすくなります。
農園の扱い方に関しては、農業委員会などが関係する場合があり、このケースでは書類の手続きが煩雑になることも考えられます。
また、契約者または利用者が快適に農園を利用できるよう、オーナーは維持管理を徹底しなければいけません。
よって、オーナーの住まいから離れたエリアであっても、定期的に足を運ぶ必要があります。

再建築不可物件で行う貸農園経営の注意点

再建築不可物件で貸農園経営を行う場合、敷地面積いっぱいを農園として貸し出すのは難しいでしょう。
なぜなら、駐車スペースを敷地内に確保しなければいけないからです。
地方の貸農園を契約、利用する方の多くは、都会など離れた場所からアクセスする方です。
よって、最寄り駅から歩いてアクセスできるエリアでない場合、ほとんどの方が車で貸農園を訪れます。
それにも関わらず、駐車スペースが完備されていないとなると、利用する方は不便に感じてしまいますし、そもそも不便さから契約してもらえない可能性もあるため、注意しましょう。
もちろん、駐車スペースがなくて困るのは、維持管理をしなければいけないオーナーも同じです。

まとめ

ここまで、再建築不可物件で行う貸農園経営について詳しく解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
地方の再建築不可物件の取り扱いに困っているという方、特に使い道が決まっていないという方は、一度農園として貸し出すことを検討しましょう。
うまくいけば、ローリスクハイリターンの土地活用が実現できるかもしれません。
再建築不可物件や市街化調整区域についてのご相談は、日翔レジデンシャル株式会社にご相談下さい。
親身になって対応させて頂きます。